研修報告 白熱道場in沖縄を受講して 2日目まとめ ④分析する力
白熱道場とは?
J-RIHDO
今回受講した白熱道場を主催している日本地域統合人材育成機構(J-RIHDO)は巻き込みつなぐ力をもつ 「ヘルスケアエヴァンジェリスト」を育成し、医療や介護に携わる人の現場力を高め、生き心地のよい地域社会を創造していくことをミッションとした団体です。
白熱道場とは
「ヘルスケアエヴァンジェリスト」に必要な医学的知識に加えて、ヘルスケアの現場で起こる様々なケースに対応するために必要な8つの力を、その思考法とともにワークショップを交えながら学び、力を身につけて発揮できるようにする人材を育成する研修である。
受講した理由、目的
理由
最初は、職場の上司より進められたが内容を読んでみて8つの力の図を見て惹かれて受けてみたいと思ったことがきっかけである。また、スキルアップに確実になると感じたため。
目的
目的としてあげるのであれば、総務職という仕事についているので、全体的な管理、相談、問題などに触れる場面が多くあり、総務だけでは解決できないことがほとんどである。そのため色々な人を巻き込んでつないで問題を解決する力がどうしても必須になる。その力を身につけられる研修が白熱道場のカリキュラムに網羅されているため8つの力をみにつけ「ツナギマキコムチカラ」を習得して自分の職に活かすことが目的である。
④ 分析する力
白熱道場2日目は分析する力からスタート!
社会医療法人神鋼記念会神鋼記念病院 検診事務長 櫃石秀信先生の講義でした。
分析は誰もが無意識にやっている
分析というと、なんか数字がいっぱいあって難しいイメージを誰もが、すると思いますが、まず初めに分析とは、日常生活において、運転しているとき、レジに並ぶとき、マラソンするとき常日頃人は何かしら分析をしているということに気づいて欲しい。
要はだれでも分析する人「データサイエンティスト」になれるということ。つまりは、誰でも「データ分析」はできるということ。
分析についての難しそうな、近寄りがたいしがらみをなくすことから学びました。
また、分析とは、一人でもできるが、二人でも三人でも、もっと大勢でもできるものである。
分析の分類
分類としては、定量分析と定性分析の2種類がある。
定量分析
- 様々な情報を数値化して見える化する
利益率や市場シェア、価格比較、人口動態などのように、情報を定量データとして集計・分析して評価や結論を得る方法
- 人の思考も見える化する
年齢や性別といった基本属性だけでなく、性格や趣味などの心理特性なども数値化することによって、量的な計測や集計、統計解析が可能
定量分析のメリット
- 意思決定のスピードと質を高める
数字による客観的なデータを比較分析することによって、選択肢を絞込むことが可能
- コミュニケーションの質を高める
数字による表現は、誤解が生まれにくい、比較しやすい、基準を明確に伝えやすい
- メリハリや優先順位を明確にする
選択肢の比較や重要度の把握が容易
注意すべき点
- 外部情報は古いデータが多いため公表時期を注意せよ!
外部情報の場合は、データの属性や分類の限界、解釈の違い、データ収集から分析までのタイムラグなどによって、実態とは違う結論が出てしまう事がある。
- 1つのデータを信用してはいけない
標準化する場合は単一の指標で評価しようとせず、複合的に評価する事が重要
- 数字は表ではなく、裏にある実態を見抜け!
表面的な数字に振り回されず、数字の裏に隠れている実態を思い描きながら分析することが重要
定量分析の標準的なステップ
★ ポイント
- 目的を明確にする
なんのために分析するのかを、はっきりさせないまま次のステップに進むと、無駄な分析になったり、全く違った分析をしてしまうなどにつながる。
- コミュニケーション
分析する前の目的を決めるのも、結局分析したことを報告するのも、コミュニケーションに始まり、コミュニケーションで終わるといっても過言ではないほど分析にとってもコミュニケーションは大事である。
定性分析
- 言語情報を分析する
数字に基づく分析や比較ではなく、アンケートやインタビューなどによって得られた言語情報などを分析する手法
- 数値化では見えないものを導き出す
様々な共通項や重要な参考意見などを抽出することによって、定量分析では得られないような顧客ニーズなど、量的には把握できないイメージや評価を導き出す目的で利用
定性分析のメリット・デメリット
メリット:リアリティ、強いメッセージ性
デメリット:偏りがある、客観性を持つとは限らない
定性分析の方法
- アンケート調査
- グループインタビュー(集団面接法)
- ディティールインタビュー(詳細個人面接法)
調査対象者の価値観やニーズ、思いなどを導き出す
得られた結果から定量的分析を実施するための仮説構築などに用いる
アンケート調査
アンケート対象者の傾向としては、
現状に満足している顧客→ 供給側以上に保守的・・・ 冒険を好まない。画期的なアイデアなし
一般の消費者→ 不満はある・・・画期的なアイデアなし。自らのニーズを正しく表明不可
保守的な顧客や不満はあるが、意見や要望は抽出が難しいことがあるため注意が必要
ポイントとしては、
- 仮説が必要
- グループインタビュー等で仮説を掘り起こす。
- 仮説を元に調査項目を作り込む。
などの工夫が必要である。でないとあまりよいアンケート結果は出てこない可能性がある。
ベンチマーク
ベンチマークとは一般的に「基準となるもの」という意味がある。自院と他院の業績を比較し、改善すべき点、伸ばすべき点を見つけ、その程度を分析するための手法
公開されている経営指標
- 厚生労働省「医療経済実態調査」
- 全国公私病院連盟「病院運営実態分析調査」
- 全日本病院協会「病院経営調査報告」
- 全国自治体病院協議会 各種調査
- 医療経済研究機構 経営に関する各種調査
- 福祉医療機構「福祉医療経営情報」・・・WAMNET
それぞれの指標を一度、ネットで検索してみたほうがよい。
分析手法
- クロス集計
- ロジスティック回帰分析
- 決定木分析
- アソシエーション分析
- クラスター分析(kー平均法)
課題解決のための分析手法
- PEST分析
- ファイブフォース分析
- PPM分析
- 3C分析
- SWOT分析
この中で、PEST分析とファイブフォース分析をグールプワークで体験。
ワーク内容:コンビニ業界について
PEST分析により、政治的、社会的、経済的、技術的に現在のコンビニ業界の外的要因を洗い出す訓練を行った。
ファイブフォース分析により、5つの競争要因を洗い出す訓練を行なった。
導き出された問題としては、沖縄にセブンイレブンが進出する可能性と、地域スーパーのユニオンの存在が脅威であると導き出された。また、技術面でIOTを活用した購買方法の代替品の脅威もあるが、コンビニもIOTを取り入れた経営戦略を行えばチャンスになるということが導き出された。
ダメ分析になる原因
ダメ分析になる原因として下記の5つの原因があります。
原因1:「何のために」がない
原因2:分析の実が不適切
原因3:データに問題がある
原因4:異質なものの比較
原因5:解釈が間違っている
ダメ分析になる原因の解説
原因1 「何のためにがない」
- ただデータを並べて触っていれば何らかの言い合いが生まれてくると思っている
- なんとなく思いついた型の分析を始めてみるが、着地できない
- 目的がはっきりしないまま数字をこねくり回している
- そもそも言いたいこと、検証したい仮説がない
原因2 分析の軸が不適切
- データ入手しやすさやそのデータを扱い慣れているという理由だけで分析軸を選んでいる
- 判断に必要なコントロール(対象条件)が取られていない
- 軸の取り方にダブリや漏れがある
- 軸の中の刻みがおかしく、意味合いを正しく導き出せない
原因3 データに問題がある
- 分析対象が決め打ちされている(母集団に抜けや漏れがある)
- そもそもデータが汚れていたり、歪んでいたりする(サンプリングやデータ取得に由来する問題)
原因4 異質なものの比較
- 本来比較できないものを比較している
- 本来足し合わせることができない値を足している
原因5 解釈が間違っている
- 導き出された数字からは言えないことを言っている
- 素直にデータを解釈していない
- 異常値を拡大解釈している
- 決着がついていないのに決着がついたと勘違いする
分析に必要なことは、統計やプログラミング言語の知識ではない・・・
必要なこととは、目的を明確にする、正しいデータをも用いる、異質なものを比較検討しない、導き出したデータを理解することが重要である。
まとめ
分析する力の講義での3つの気づき
- 分析できてもダメ分析になっては意味がない
- 分析は、目的が大事である。何のためにを明確に
- 分析は、計算が重要ではなく、コミュニケーション力が特に重要である
分析については、勉強不足のため、すこし、自分の解釈も入っていますが、研修のレジュメをまる写ししました。ご了承ください。笑
また、分析手法の解説もありましたが、まだまだ勉強不足で理解できておらず、まとめることができないので、今後しっかり勉強をしたいと思いました。
分析手法を習得するには、やはり訓練が大事なので、日頃の仕事の中で試していきたいです。